安全な冬山登山のための
携帯用GPSの使い方
3個以上の衛星からの距離がわかれば位置(緯度・経度)を計算できる
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GPSとは
GPSはGlobal Positioning System (全地球測位システム)の略です。アメリカが軍事 目的に開発した、人工衛星からの電波を受けて地球上どこでも簡単に位置を測定できる装置です。最近は船舶や自動車のナビゲーションシステムとして広く使われています。衛星からの電波状況が良ければ10m程度の正確さで位置(緯度、経度)を決めることができます。4個以上の衛星の電波を受けることができると標高も測定できます。携帯用のGPSは山登りや山スキーに非常に有用ですが、深い森の中や谷の中では多くの衛星からの電波を受けられないので位置が正確でないことがあります。常に信頼の置けるものではなく、使い方には注意が必要です。また、GPSがあっても地図やコンパス、高度計が不要になるわけではありません。私はGPSの他に必ずこの三つを持って歩いています。
携帯用GPSの種類と仕様
持ち歩くことができる、携帯電話程度の大きさのGPSが市販されています。日本ではハンディGPSと呼ばれていますが、英語圏ではhandhelds
GPSと言っているので、おそらく和製英語なのでしょう。最近はいろいろな種類の携帯用GPSが売られています。日本で販売されてGPS専用機では、米国ガーミン(Garmin)社と日本のエンペックス社のGPSが主なものです。そのうち山スキーでよく使われている機種を次表に載せます。
山でよく使われているGPS
| ガーミン社 |
eTrexシリーズ |
eTrex, Summit, Venture, Legend*, Vista* |
| Gekoシリーズ |
Geko 101、 201、 301 |
| 腕時計タイプ |
Forerunner 101および201、Foretrex 101および 201 |
| エンペックス社 |
ポケナビMap21EX*、ポケナビLite、ポケナビMini、ポケナビMount mini |
| *1/20万地図搭載、1/2500地図表示可能(地図別売) |
次に代表的な携帯用GPSの仕様を示します。
代表的な携帯用GPSの仕様
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| 機種名 |
eTrex |
Venture |
Geko201 |
Foretrex101 |
Map21EX |
| ウェイポイント数 |
500 |
500 |
500 |
500 |
500 |
| トラックログ点数 |
1,536 |
2,048 |
10,000 |
10,000 |
2,000 |
| 位置精度 |
15m |
<15m |
<15m |
<15m |
10m |
| 使用電池 |
単3 x 2 |
単3 x 2 |
単4 x 2 |
単4 x 2 |
単3 x 3 |
| 電池寿命(時間) |
22 |
20 |
12 |
15 |
7.5 |
| 表示画素数 |
128 x 64 |
288 x 160 |
100 x 64 |
64 x 100 |
200 x 320 |
| 重量(グラム) |
約150 |
約150 |
約65 |
約78 |
310 |
| 価格(円)* |
24,700
(17,400) |
35,500
(22,600) |
28,100
(18,700) |
-
(18,700) |
73,300 |
*2004年12月現在の日本語版および英語版(カッコ内)のインターネット通販最安値(税込み)
(間違っていたらゴメンナサイ)
ガーミン社の携帯用GPSは腕時計タイプを除いて日本語版があります。しかし価格は英語版よりかなり割高です。英語版でも日本語の取扱説明書がついてきます。英語表示が苦手な人もいるようですが、使う機能は限られているので英語表示にもすぐ慣れます。
最近、GPSを組み込んだ携帯電話がありますが、ほとんどが「ネットワークアシスト方式で基地局との交信を必要とし、独立して位置測定を行うことはできません。山では通話圏外であることがほとんどですし、たとえ通話ができてGPSが機能しても、位置がわかる地図は表示されません。
携帯用GPSを選ぶに当たってはアンテナ感度、電池の持ち時間、ウェイポイントやトラックログの点数、パソコンとの接続などを考えて機種を決めましょう。インターネット上でGPSの情報収集や購入ができます。エンペックス・ホームページ、アイ・デー・エイ オンライン(IDA ONLINE)、パソコンGPSショップ、いいよネット、などがお勧めです。GPS全般にわたる情報リンクに関しては中澤和夫さんのHPが最大です。
携帯用GPSの操作法
私の使っているGPSはガーミン社のGPS12CXとeTrex Legend(いずれも英語版)です。
ここではLegendの画面を使って説明しましょう。他のeTrexシリーズの機種もほとんど同じです。
衛星状態画面
GPSの衛星状態画面
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電源を入れるとロゴを表示した後、衛星状態画面(Satellite Page)になります。ここで中央は現在地から空を見上げたスカイビュー図であり、衛星の位置と番号が表示されます。外側の円は地平線を、内側の円は45度上空を示しています。その下の棒グラフは衛星からの信号強度を示しています。
一番上のGPSの状態がReady To Navigate(ナビ準備完了)になっていれば、位置が測定されておりナビゲーションが可能です。Accuracyは
測位精度です。この図では単位がフィート(Feet)になっていますがメートルに設定できます。
一番下のLocationが緯度経度を、Elevationが高度(標高)を示します。高度の誤差は大きいので過信は禁物です。
衛星からの信号が弱いか、3個以上の衛星を捕捉できないときにはPoor Satellite Reception(信号状態が悪いときの処置)というメッセージがでてオプション画面になります。オプション画面でUse
信号状態が悪いときのオプション画面
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With GPS Off(GPSを切って使用)を選ぶと、以後GPSの信号を受信しなくなります。屋内で使うときはこれでよいのですが、屋外でナビに使うときには役に立たなくなります。衛星探索を続けさせるにはNew Location(新位置設定)を選び、次のメニューからUse Map(地図を使う)を選びます。すると地名だけの地図が出ますから、現在地に最も近い地名(例えばOTARU)をクリックします。この方法が一番早く衛星を捕捉することができます。なお、電源を入れた後、位置が決まるまで同じ位置にいて動かない方がその後の誤差が少なくなります。
GPSを初めて使うときに衛星がなかなか捕捉されないことがあります。これをコールドスタートと言います。古い機種では位置が決まるまでに15分くらいかかることがあります。
しかし、2回目からはあまり時間がかかりません。これはGPSの内部メモリーに衛星の情報(アルマナック)が記録されるからです。
しかし、長距離を移動したり、GPSのメモリーが何らかの原因で消えると、コールドスタートになります。
地図上の位置を知る方法(1)
カシミール3Dで作成した緯度線、経度線、磁北線入り2万5千分の1地形図
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GPSで測定された緯度と経度から地図上の現在地を知ることができます。そのためには地図に細工をしておく必要があります。地形図に緯度線と経度線を細かく書き入れておくのです。しかし、市販の地形図に線を正確に書き込むのは面倒なので、別のページに紹介するカシミール3Dというコンピュータソフト(ウィンドウズ専用)を使います。 使い方はこちらをご覧下さい。
カシミール3Dでは緯線と経線の他に補助線と磁北線を印刷できます。それぞれ線の太さや色を選択できます。なるべく色の薄い点線を使うと地図を見る邪魔になりません。
緯線、経線は1度きざみ、補助線は10-15秒きざみくらいが適当です。
GPSは緯度、経度を0.1秒まで読みとれますから、読みとった緯度、経度を地形図上にプロットすれば、約±3メートルの精度で位置を決めることができます。しかし、これはかなりたいへんな作業なので1秒までで十分でしょう。
冬山の風の中で地図を広げて、緯度経度を読みとるのは楽ではありません。正確な現在位置を知りたいときには緯度経度を地図に落としますが、ふつうは地図画面(Map
Page)を見て現在位置を判断します。 そのためには、GPSにあらかじめツアールート周辺のウェイポイント(目標点)あるいはルートそのものを登録しておきます。
ウェイポイントをGPSのMark(登録)ページから登録するには、ウェイポイントの緯度と経度を打ち込みます。しかし、これはたいへん面倒な作業なのでカシミール3Dを使いコンピュータから登録する方法を解説します。
地図上の位置を知る方法(2)
これは、緯度線、経度線を表示できるeTrex Ventureだけに使える方法です。VentureのMap画面のメニュウから[Setup Map]を選択し、[Map
Setup]画面の左端のメニュウの[Lat/Lon Grid]をonにします。そうするとMap画面に緯度線と経度線が表示されます。緯経線の間隔は拡大率によってかわり、表示尺度が200mのとき15分きざみになります。そこでカシミール3Dでつくる地図の緯経線間隔を15分にしておくと、GPSと地図の区画が一致しますから、地図と見比べると現在地を容易に知ることができます。ちなみに、上のカシミール3Dの地図は緯経線を15分きざみにしています。
LegendやVistaは地図を表示できますからこの機能はありません。また、eTrexやgGekoなどでは後に述べる「GPSナビの実際」の方法によります。
パソコンからGPSへのデータ転送
パソコンとGPSの接続
GPSとRS-232Cケーブルを接続する。右はRS232C-USB変換ケーブル
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コンピュータからGPSにデータを送るには、接続ケーブルで両者をつなぎます。ガーミンGPSのPC接続ケーブルはメーカーの純正品である必要はなく、GPSショップで売っている互換品で十分です。また、GPSとのコネクター端子さえ入手できれば、パソコンとの接続はRS-232C端子ですので自作できます。パーツキットも売られています。RS-232C端子がなくUSB端子のみのノートパソコンの場合はRS-232C−USB変換器を使います。
パソコンとつなぐ前にGPSの通信モードの設定を確認します。SETUP(設定)のINTERFACEの画面に行き、設定をGARMNモードにします。購入したときはこのモードになっているはずです。パソコンとの通信がうまくゆかないときにチェックしましょう。
ウェイポイントの登録方法
それではカシミール3Dにはすでに2万5千分の1地形図が読み込まれているものとして、ウェイポイントの登録方法について説明します。まず地図上でウェイポイントとしたい点(例えば山頂)をマウスポインタで指し、マウスの右クリックメニューから[新規作成]―[ウェイポイント作成]を選び「ウェイポイントのプロパティ」画面を出します。
ウェイポイントとしては、ツアールート周辺のピークや標高点、ルートの分岐点などがよいでしょう。
カシミール3Dの地図上でウェイポイントをつくる
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プロパティ画面ではウェイポイントの名前とGPSでの名前(英語版では英数字10文字以内)を入力します。測地系(後述)属性にはGPSで設定されている測地系を選択します。2003年以降に購入したGPSであればWGS
84に設定されているはずです。測地系が間違っているとGPS上にウェイポイントが正しく表示されないので注意が必要です。最後にOKを押して保存します。
同様にルートを登録することもできます。地図上のルートの始点でマウスを右クリックし、[新規作成]−[ルート作成]を選択します。地図上でルートのポイントをクリックし、終点のポイントで右クリックして[確定]し、名前をつけて保存します。
パソコンからGPSへデータを転送
GPSエディタを開いてGPSに転送するウェイポイントを選択する
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次に[編集]―[GPSデータ編集]を選択し、「GPSデータエディタ」画面を開きます。ウェイポイントを転送する場合には、GPSエディタ画面の「ウェイポイント」フォルダをクリックします。保存されたウェイポイントが「ポイント名」欄に表示されますので、GPSに送信したいポイントを選択します(複数選択可)。
GARMINとの通信画面
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さらに[通信]―[GPSへのアップロード予約]―[選択データ]をクリックし 「アップロード・ダウンロードリスト」画面になります。 ここでGPSの機種設定をした後、[アップロード]―[ウェイポイント]から「GARMINとの通信」画面となります。RS-232C接続は、通常のシリアル接続ケーブルの場合、通信ポートはCOM1、RS-232C-USB変換ケーブルを使っている場合はCOM4です。ガーミンの最新カラー版GPSはUSB端子なので[USB接続(GARMIN社製ドライバが必要)]を選択します。準備がすんだらGPSの電源を入れて開始ボタンを押せば通信が始まります。
ルートを転送するときは、GPSデータエディタ画面でルートのフォルダを開き、転送したいルートを選択します。後はウェイポイントと同じです。
トラックももちろん転送できます。例えば、誰か他の人が登った山のトラックログファイルをコピーしてもらい、それをGPSに転送すれば、その人が歩いたとおりにGPSの画面にトラックが表示されます。
このHPの「北海道の山スキールート図」では、いくつかの山について私が歩いたトラックログファイル(POTファイル)をダウンロードできるようになっています。
なお、GPSからパソコンへのデータ転送は、「カシミール3Dの使い方」に書いてあります。
GPSナビの実際
出発地点からGPSの電源を入れていると、Map(地図)画面に歩いてきた軌跡(トラック)が表示されます。もし道に迷ったときはこのトラックを逆に辿れば出発地点まで戻ることができます。これは雪山ではたいへん心強いことです。ガーミンのGPSにはTrack
Back(トラックを戻る)という機能がついていますが、わざわざこの機能を使わなくても、帰りのトラックが来たときのトラックに重なるように歩けばよいのです。
地図上のウェイポイント(左)とGPS上のウェイポイント(右)の比較により現在地が判断できる
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さらにルート周辺にウェイポイントがいくつか表示されていると、トラックとウェイポイントの位置関係から現在位置を判断できます。実際の山でのGPSの使い方としてはこのような使い方が一番多いのではないかと思います。ルートやトラックログが表示されていれば、現在位置をもっと正確に推定できます。
Map21EXあるいはLegendやVistaには2万5千分の1地形図を表示することができますから、ウェイポイントを登録する必要はありませんが、値段は高くなります。手間を惜しまないのであれば、ウェイポイントを登録するだけでもGPSは十分に役に立ちます。
地図を表示できるLegendを私が使ってみた感じでは、行動中にトラックと等高線から現在地を割り出すのはけっこうたいへんです。多くの場合、地図を取りだして照合しなければなりません。それよりもトラックとウェイポイントとの関係を見る方が楽ですし、地図を見るまでもなく早く位置決定ができます。
GPSの時計
GPSのメインメニュー
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GPSには日付と時刻が表示されます。メインメニューの一番下に、電池残量とともに表示されています。この時刻はGPSが持っている時計によるものではなく、衛星から送られてくる時刻です。したがって、腕時計などより正確です。最近あらわれた電波時計みたいなものです。
しかし、衛星から送られてくる時刻は世界標準時(グリニッジ標準時)です。これをGPSが使われている地域の時間に変換して表示しています。ですから、GPSの地域設定が日本になっていないと正しい時刻は表示されません。GPSを外国に持っていったときも同様です。海外で登山をするときは地域設定に気をつけてください。
トラックログには位置だけではなく日付と時刻も一緒に記録されます。拡張子がPOTやTRKのトラックログファイルはテキストファイルですから、これをテキストエディターなどで読めば各地点を通過した正確な時刻を知ることができます。ただし、記録されているのは世界標準時ですから、これに世界標準時と日本標準時の差、9時間を足して日本標準時にする必要があります。行動中に書くポイントで時刻をノートしている人がいますが、GPSを持っていればその必要はなくなります。
なお、カシミール3Dでトラックログを編集するときに表示される時刻は、カシミール3Dが日本標準時に変換しています。
POTファイル(トラックログ)の中身
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冬山登山におけるGPS使用の注意点
冬山では天候の急変のために急遽、引き返さなければならないことや風や降雪によってトレースが消えてしまうことがよくあります。このような時のために山行中はGPSの電源を入れっぱなしにすることをお勧めします。先にも書いたように、GPSの地図画面上に軌跡が残っていれば、帰りはそれを辿れば間違いなく戻れます。
GPSを初めて使うときや、長距離を移動した後は、GPSがコールドスタートになり、衛星捕捉に時間がかかります。位置がわからなくなってから測定のために電源を入れる、というのでは遅いのです。遭難したときにGPSを持っていたが現在位置を測定できなかった、という例が過去にあります。出発前にGPSが正常に働くことを確認していれば、そのような目に会わなくても済んだでしょう。
目標となるものがない開けた場所では道を迷いやすいものですが、幸いにしてGPSはそのような場所で衛星を捕捉しやすいので位置精度が高くなります。
しかし、GPSの電波は極超短波なので直進しかしませんから、深い谷の中や森林の中では見通せる衛星が少なくなるので測定精度が悪くなります。GPSを過信することなく、地形図とコンパスによる位置確認の訓練は欠かせません。GPSはその訓練の助けになります。
GPSの内蔵アンテナは水平においたときに感度が良くなる指向性を持っています。ザックの雨蓋ポケットに水平になるように入れておくのが良いかと思います。これでは地図画面が見えないので不便だという方は、腕に取り付ける方法もあります。そのためのホルダーも市販されています。
GPSの電池
GPSの電源を入れっぱなしにすると、当然ですが電池の消耗が早くなります。必ず予備の電池を持つようにしましょう。通常の電池は温度が下がると電圧が下がり、早く使えなくなりますので冬山では注意しなければなりません。
ガーミンのGPSでは電池の種類(アルカリとかニッケルー水素とか)を設定できます。使用している電池の種類とGPSの設定が合わないと、電池残量が正しく表示されません。
一般の電池はすべて化学電池ですから低温になると電圧が下がります。低温にもっとも強いのはリチウムイオン電池ですが、値段が高いことと、充電ができないことが難点です。一般にアルカリ電池は低温での電圧降下が大きいようです。一方、ニッケルー水素充電池は自然放電が大きいのが難点です。使わなくても1ヶ月で30%くらい放電してしまいます。長い間ニッケルー水素電池をGPSやヘッドランプに入れっぱなしにしておくのは禁物です。いざというときに使えないこともあります。
GPS12CXのような古いタイプのGPSはニッケルー水素電池に対応していません。アルカリ電池の電圧が1.5Vなのにたいし、ニッケルー水素電池は1.2Vしかないためです。ニッケルー水素電池でも使えますが、低温になるとアルカリ電池より早く切れてしまいます。
GPSとPDAの組み合わせ
最近はGPSに2万5千分の1地形図が表示されるようになりましたが、等高線の間隔は50mですし、画面も小さい。やはり、ちゃんとした地形図にGPSのトラックが表示された方がよいと思う人もいるでしょう。PDA(ポケットPC)ではそれが可能です。最近はGPSを内蔵したガーミンのiQueやDigiwalkerのMio168などのPDAがありますが、ここではGPSを外付けする方法を解説します。
ポケットPCに地図をのせる
道路地図ですとPDA用の地図もありますし、PC用の地図をPDA用に切り出すこともできます。これらはGPSナビにも対応しています。しかし、PDA用の国土地理院の地形図は自作しなくてはなりませんし、GPS対応の地図表示ソフトが必要です。ポケットPC(WindowsCE機)の場合、フリーソフトのガーマップ(Garmap) CEが最適です。Garmap CEは非力なPDAでも使えるように地図を分割して読み込みます。
そしてGarmapCE用の地図もカシミール3Dのマップカッターがやってくれます。地図の分割数は、PDAの画面がふつう320x240ドットですから、一つの画像がこれより少し大きくなるようにします。2万5千分の1地形図の場合、1画面が経度、緯度とも40〜50秒に相当するようにします。色解像度はビットが多いほどきれいですがファイルが大きくなります。分割された地図の他にmapinfo.datというファイルができます。このファイルに経緯度の情報が書き込まれているので必ず地図と同じディレクトリにコピーしてください。PDAにコピーする場所は外部メモリーでも構いません。
GPSとポケットPCとの接続
自作のRS-232Cコネクター
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PDA用のGPSとしてはコンパクトフラッシュ(CF)タイプがあります。最近は低価格で性能の良いCFタイプGPSが発売されていますが、冬山用としてはあまりお勧めしません。なぜならば、GPSの電源をPDAから取るために、PDAの電池持ち時間が減るからです。ここで紹介するのはガーミンの携帯用GPSとポケットPCを接続する方法です。
PDAとGPSを接続するには、PDAとパソコンをつなぐRS-232Cケーブルと、GPSとパソコンをつなぐRS-232Cケーブルの二つを使います。そこでこの二つのケーブルをつなぐアダプターが必要になります。市販品のRS-232Cコネクターが二つ(オスーメス変換とリバース)あるとつながります。しかし、かさばるし経費もかかるので私は自作しました。PDAとGPSのコネクターがあれば直接接続するケーブルも自作できます。
GarmapCEの使い方
ポケットPCにGPSからトラックログを読み込んで表示したところ
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GarmapCEに目的地の地図を読み込みます。地図が細切れになっているので一つの地図毎にフォルダーをつくって入れます。フォルダーを地図名とすると選択しやすくなります。[File]-[Load Map](メニューは英語のみです)を選択すると、mapinfo.datのあるフォルダを検索して画面に表示しますから目的のフォルダを開き、mapinfo.datをクリックします。次に[Option]-[GPS]のGPS
Modelを選択し、COM Portは1にします。
山スキーナビの場合、いつも地図画面を見る必要はなく必要なときだけ見ればよいので、ポケットPCは電源をいれっぱなしにしておく必要はないわけです。ポケットPCは電源を入れると即座に画面を表示しますから待つことはありません。GPSの電源だけを入れておき、地図を見たいときにポケットPCに接続して[GPS]-[Download Track]でGPSからデータをダウンロードして表示すれば用は足ります。山スキーの場合はザックの蓋ポケットにGPSを入れてコードを外に引き出しておき、ポケットPCは胸ポケットのあたりのしまっておけばいちいちGPSを取り出さなくてもよいことになります。
ブルートゥース(Bluetooth)つきのGPSとポケットPCを組み合わせるとワイヤレスでポケットPC画面にトラックを表示できます。しかしこの場合はGPSにメモリーがないので常にポケットPCにデータを送らなければなりません。ポケットPCの電池の持ち時間が心配です。
カシミール3Dの使い方へ
